スケジュール管理と語数計算
スケジュール管理と語数計算
みなさんは締め切りを守れなかったことがありますか? 「締め切り前に徹夜するのは当たり前」とは思っていませんよね。 締め切りの厳守は、翻訳者として当然の義務です。そのためにはスケジュール管理が重要です。スケジュール管理に役立つソフトやサービスはいろいろあります。私は、Outlookの予定表を使ってスケジュール管理をしています。締め切りが数カ月先の場合や本コラムのように毎月締め切りがある場合でも、アラームを設定することで、「気づいたら締め切りは明日だった」という事態を防ぐことができます。計画的に仕事をすることで、健康管理にも役立ちます。
Google カレンダー(下図)など、カレンダー機能を持つウェブ上の無料サービスもあります。リマインダーとして、自分のパソコンや携帯電話にメールを送ってくれる機能もあります。

語数計算
語数(字数)計算は、スケジュール管理と並んで重要です。正確な見積もりを出すためには、自分が1日に原文を何語処理できるかを知ることが重要です。そのためには、原文の字数や語数を計算する方法を知っておく必要があります。方法によって数が多少変わってくるので、クライアント、翻訳会社、翻訳者の 3者で共通の方法を用いる方がいいでしょう。また、翻訳作業の正確な見積もりには、完全な原文データが必要であることをクライアントに伝えましょう。
語数計算によく使われる方法として、 Wordの文字カウント機能があります。Word 2003以前では、[ツール]メニューから[文字カウント]を選択することで確認できます。文字列を選択していない状態では、文書全体の語数がカウントされます。文字列を選択した状態で[文字カウント]を選択すると、選択されている箇所の語数だけがカウントされます。Word 2007では、ステータスバーの左側にリアルタイムで語数が表示されます(下図)。日本語文書の場合は、「単語数」ではなく「文字数」に注目します。

「あと何語翻訳すれば仕事が終わり」ということが分かれば、イライラから解放されるはずです。また、計画的に休みの日を設定することができます。
またSDL TRADOSで「解析」処理を行うと、単純な語数計算に加えて、どの程度繰り返しが発生するかといった情報も知ることができます。繰り返しの箇所では、必要な労力が減るので、そのぶん早く仕事ができることになります。本当は作業できる量なのに、仕事を断ってしまうミスを防ぐことができるでしょう。
1日の翻訳作業が終了した後で、翻訳できた語数を計算してみてください。ストップウオッチで 1時間あたりの作業量を測るとなお結構です。私が最近SATILAを使った英日翻訳の例では、4時間12分で2438語、1時間あたりにすると580語翻訳できました。内容によって増減がありますから、何度か繰り返して平均を出すとよいでしょう。自分が本当にこなせる以上の量の翻訳を請け負ってしまうと、健康を崩す原因になることや、締め切りを過ぎてクライアントや翻訳会社に迷惑をかけることにもなります。
応用技
一例として、Tag EditorでWord文書を翻訳しているときに、何語翻訳したかを確認するための応用例を示します。
1. Word上で、原文全体の語数を確認します。
2. ステータスバーの上のプレビュータブで、訳文のみのプレビュー タブをクリックします。Wordが起動して、訳文のみのプレビューが表示されます。
3. 未翻訳の原文を選択して、語数を計算します。
4. 原文全体の語数から、残りの原文の語数を引けば、何語翻訳したかを確認できます。
PowerPoint 文書の語数計算
スライドが一枚一枚分かれているPowerPoint 文書の語数はどのように数えたらよいでしょうか。PowerPointからPDF形式で保存して、Adobe Readerなどで開いて全文をコピーし、Wordに貼り付ければ語数を数えることができます。無料のPDF作成ソフトは多数あります(一例)。PowerPoint文書は作業量の見当がつけにくいものですが、語数が分かると見当がつきやすくなるはずです。
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