HOME通訳者・翻訳者になる本2011NHKグローバルメディアサービス バイリンガルセンター国際研修室
専門スクール体験レポート



 NHKグローバルメディアサービスバイリンガルセンター国際研修室
 

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放送ジャーナリズムに基づく実践指導で
情報発信力ある“英語のプロ”を育てる

放送通訳者・翻訳者養成基礎コース「ライティングT」国際研修室では、主に放送現場で必要とされる翻訳やニュースライティングのスキルを指導している。優れたプロを輩出する秘密は、基礎力養成からプロ育成へとつなげる体系的なコース構成、講師のきめ細かい指導、そしてジャーナリズムに即した学習内容。今回取材した「放送通訳者・翻訳者養成基礎コース」の「ライティングT」でも、非常に質の高い授業が行われている。

訪問クラス 
放送通訳者・翻訳者養成基礎コース「ライティングT」

パラグラフ・ライティングの技術を徹底指導


「ライティングT」は日→英翻訳のベースとなる基本的な英文ライティング力を学習する講座。翻訳系コースの中ではエントリーレベルにあたる。とはいえ、授業はすべて英語で実施。ネイティブ講師が英文ライティングのルールを丁寧かつ体系的に指導している。


  授業はボキャブラリーテストで始まる。この日のテーマは「医療」で、英語で書かれた定義を読んで該当する単語を答える。出題された単語は、pediatrician(小児科医)、geriatrician(老人病医)など。答え合わせのときのジェニファー・マグワイヤ先生の解説(「cardio-で始まる単語なら「心臓」に関連する語だと推測できますね」)を聞いていると、「接頭辞」についてもすでに学習済みのようだ。


  単語テストが終わると、授業は本題へ。本講座では「パラグラフ・ライティング」に力点を置いており、この日の学習テーマは「unity(まとまり)とcoherence(一貫性)」だ。


  ここから授業は、宿題(解説テキストおよびリーディング課題とそのワークシート)をこなしてきていることを前提に進められる。「unityとはどういうこと?」「coherenceのあるパラグラフにするための方法は?」といった質問に対し、英語で返答する受講生たち。マグワイヤ先生は“good!”“excellent!”などと予習の成果を讃え、ポイントを板書して解説していく。


  こうしたやり取りの合間には、宿題だったエクササイズの検討も行われた。これにより、受講生の理解が曖昧なところがあぶり出され、即座に解消されていく。さらに、新たなパラグラフを使ってクラス全体で「unityとcoherence」という観点から問題点を分析。仕上げは、分析した例文をより良いパラグラフにリライトするクラスワークだ。演習に先立ち、マグワイヤ先生はこの日の学習ポイントを再確認した。


「controlling idea(パラグラフを支配するアイデア)が何かを考え、関連した情報だけを盛り込むこと。パラグラフの最後には“締め”の文章を入れてください。parallelism(対句法)やtransitional expression(文章のつながりを示す表現)にも注意しましょう」


  受講生全員が25分でリライトし、提出。原稿は先生の添削を受けて後日返却される。理解の確認、定着と応用、そして実践へ。学習プロセスは緻密にしてシステマティックだ。


能動的に読むリーディング演習

 授業の後半では、前回のクラスワーク(統計を元にした文章の作成)の講評、宿題だったリーディング課題(英語の記事二本)に関するディスカッションが行われた。とりわけ興味深かったのはsin tax(罪悪税)をめぐる英字紙の討議。マグワイヤ先生は「sin taxについてどう思うか」と尋ね、受講生に意見を述べさせていく。これは自ら考えながら読む能動的リーディングの第一歩であり、前半で行ったパラグラフ分析にも通じる。「良き書き手は良き読み手」ということを、先生は暗に伝えているのだろう。


  授業を見学して感じたのは、この講座が本格的なライティングの実践講座だということ。「文章を書くとはどういうことか」を方法論的に指導する内容は、日本語の文章作成にも応用できるものだった。


  授業を英語で行うことは、英語的思考の訓練にもなることは間違いない。マグワイヤ先生は受講生の発言をすべて「〜ということね」と言い換えていたが、それを聞いていれば「どう表現すればわかりやすく自然な英語になるか」もわかる。こうしたことは、英文ライティングにも必ず生きるはずだ。


  授業の最後、「たくさんの宿題をがんばってやってきてくれることに感謝します」とマグワイヤ先生。褒めて伸ばす先生の指導も、とても好印象だった。

津野暁子先生
養成コース「ライティング」
「翻訳英語」講師

ジェニファー・マグワイヤ先生
米国デイトン大学ジャーナリズム学科卒。2003年に来日し、英語講師、翻訳会社での編集者・プロジェクトコーディネーター、NHK Newslineのキャスターなどの経歴がある。

翻訳以外にも広く応用できる
英文ライティングスキルを指導します


 「ライティングT」では、パラグラフの書き方に始まり、複数のパラグラフを展開・構成してエッセイをまとめる技術を学びます。同時に、さまざまな新聞や雑誌の記事を読むことで、時事的なトピックの背景知識やボキャブラリーを習得しながら、読解力も高めていきます。読む力が書く力を養ううえで必要だからです。


  英語らしい英語を書くポイントは、日本語で考えないこと。日本語で考えてから英語に訳すと、直訳調になってしまいます。もちろん、英語で考えるだけでネイティブらしい表現ができるわけではないので、ライティング課題の添削では、表現面でも丁寧にフィードバックするようにしています。


  日本人の多くはもともと英語を書く経験が少ないので、間違えて当然です。でも決して「間違うこと」を恐れないでください。間違っては学習し、その繰り返しで能力は向上していきます。学ぶプロセスそのものを楽しみましょう。


  クラスで学ぶ英文ライティングのスキルは、さまざまな場面で応用できると思います。もちろん、ビジネスの世界でも必ず役立つはずです。またリーディング力やスピーキング力も向上するので、英



NHKグローバルメディアサービス
バイリンガルセンター国際研修室の翻訳系コース

養成コース

■ライティングT/U
パラグラフ・ライティングやエッセイなどライティングの基本を学び、文法的に正しく簡潔かつ明快な英文を書くスキルを習得します。短時間でまとまった内容の文書を書く訓練も行います。
レベル目安→TOEFL530点〜

 

■翻訳英語
日→英翻訳の基礎となる高度な英文ライティングを集中的に学びます。様々なスタイルと、自然で豊かな表現力を身につけ、日本語から英語への翻訳基礎訓練も行います。
レベル目安→TOEFL620点〜

 

■日→英翻訳
企業文書や新聞・雑誌記事など幅広い日本文を教材に、高度な日→英翻訳スキルの習得を目指します。原文の正確な読み込みと、表現豊かな英文を書く訓練を行います。
レベル目安→TOEFL640点〜

 

プロコース

■日→英放送翻訳
放送番組台本をはじめ、新聞・雑誌記事、研究報告書や広報文書など幅広いジャンルに対応できる、高いレベルの日→英翻訳のスキルと知識を学びます。

 

■日→英ニュースライターT/U
放送ジャーナリズムの基本を踏まえ、「NHKニュース7」「ニュースウオッチ9」などの二カ国語放送や、海外向け放送の英語ニュース原稿を作成するスキルを学びます。